Amazon FLEXやめてデリプロになってみた

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相変わらずオファーが取れないよAmazonFLEX

AmazonはAmazonFLEXをやる気があるのか怪しい。実は荷物は沢山あるのだ。だからデリプロに流すのを少なくして、FLEXに流せばオファーの数は安定する。でも、どういうわけかFLEXじゃなくてデリプロに流している。

軽貨物車のFLEXドライバーは沢山余っているのに、軽乗用車のFLEXドライバーを募集して荷物を持たせている。

お金の面とか品質管理の面とかあるんでしょうけれど、兎に角AmazonはAmazonFLEXをやる気がない。

なにかと開催していたキャンペーンも面白みがない、しょぼいものになっている。

佐川急便に転身したが…

オファーが取れないので生活にならない。そこで2年弱前、安定して仕事が取れる佐川急便のサポーターになった。

しかし、しょっぱい個数単価でデカタク(大きい宅配物)を沢山持たされ、少ない荷量で荷台は満載。昔ながらの非効率的で適当な仕分けと、GODOORや配達ナビタイムへの1時間以上かかる入力、自分の頭で組むルートに嫌気がさす。置き配指定の利用は進まないし、アクセスコードのような情報共有システムがないから担当者が変われば住所不明多数。荷物やエリアの押し付け合い。

特にサポーターは立場が弱いから19時指定の荷物や遠方の荷物、デカタクなどの「面倒くさい荷物」は社員に押し付けられても断れない。個数単価だから、荷物を頂くということはお金を頂くことと同義なのだ。お金をくださっているのに面倒くさいから嫌だとは言えないじゃないか。

そういう不満を抑えながらみんなにいい顔をする必要がありストレスだった。ひとりで自由にやりたくて独立したのに、こういうコミュニケーションが発生するのはいただけない。

しかも、思ったより全然儲からない。拘束時間が長すぎるから、時給換算するとまじでしょうもない。

とあることをきっかけに仕事を変えることになった。

いざ求人サイトへ

軽貨物の案件は求人サイトに沢山落ちている。ただし、おおまかな勤務地が記載されているだけで、どの会社の案件なのかは書かれていない。「大手通販会社の配送」とか「大手企業個人宅配送スタッフ」などと誤魔化して書いてある。

そこで勤務地を元にそのあたりにある運送会社の営業所を見つけて、大体この会社の案件だろうとあたりをつけてコンタクトをとってみて、初めて判明することになる。

私は佐川急便のサポーター仲間からC通商の案件は日当が高く、荷量もそこまで多くないから辛くないという話を聞いていた。

自宅からはちょっと遠いのだが、応募してみようという気になった。営業所の位置は知っていたので、求人サイトの勤務地からCの案件を持っていると思われる会社にアタックした。

予想外の展開

その会社は案の定Cの案件を持っていた。しかしなんと、Amazonの案件も持っていたのだ。「ご自宅の住所を見るにAmazonの方が近くて働きやすいですよ」と教えてくれたのである。いや、実はそこで働いてたんです、FLEXドライバーとして。いわゆるデリプロとかDSPという類のものになり、FLEXより日当は全然安い。でも安定して仕事をくれるというのだ。お気に入りだった近くのAmazonのステーションで、安定して稼働できる。なんとラッキーなことか!

実際、求人サイトに出している案件は釣りで、なんらかの理由をつけて別の案件を提案されるということはよくある。今回の場合も、会社の都合でCよりもAmazonに人を入れたいという思惑があったに違いない。しかし私の場合はAmazon経験者であり、自分の希望とマッチしたため、引き受けることにしたのである。

ちなみにAmazonに決めてから聞いた話ではあるが、Cは委託ドライバーに社員がキツく当たるため、人間関係がギクシャクしていて働いていて気分は良くないという噂である。プライドさえ捨てればCの方がコスパは良さそうだが。

早速Amazonで稼働…は気持ち的に無理

とはいえブランクがありこの2年弱の間にどんな変更があったか知らないし、体力も落ちてしまっているため、すぐにシフトを入れられるのは怖い。と言ったら、最初は2人で荷物を割りますか?と提案された。しかしよく聞いてみると報酬も半額しかくれないそうで、じゃあ一人でやりますと断った。そうしたら、やはり一人でやらせるのが心配になったのか、研修をしてくれることになった。FLEXでは研修というものがないから他人の配達がどんな感じで行われているか見ることが全くできない。そういう意味で横乗りさせてもらえて、配達の様子が見られるのは新鮮である。

ちなみに研修費はくれない。

でどうだったかというと、特に驚きのテクニックやノウハウはなかった。チューターはあまりやる気がなく、ちんたら歩いて置き配。普段の半分の荷量をおそらく普段の1.5倍くらいの時間をかけて配り「特に2年前と変わってないですよ」とのこと。これじゃ荷量が倍になった時の速度が分からないじゃねぇか。積み方も、荷台が満載になった時こそコツが必要で、この荷量じゃ参考に全くならない。残念でした。

実のところ変更点は数点あり、医薬品の配送が始まり、医薬品の箱は置き配禁止。インターホンを押して出てこなかったら宅配ボックスかポストを利用しても良い。利用できない場合はCUになる。

それから、戸建てで宅配ボックス指定なのに本当は宅配ボックスを設置していない場合や、宅配ボックスに入り切らない場合、宅配ボックスに鍵がかかっており使えない場合は、玄関前置き配をして良いという方針変更があった。これは助かるが、文句言う人いないのかな。

またUTAにしていたマンションのオートロック内の玄関置き配については、宅配ボックスが利用できれば無断で宅配ボックスに入れていいことになっていた。ヤマトは無断で入れちゃうから、合わせたんだろう。

謎にバグがありすぎるiPhone版FLEXアプリ

そしてアプリのポンコツぶりは全く変わっていなかった。2年間アップデートが頻繁に降ってきていたのだが、何も改善されていない。いや、改悪されていると言える部分もある。どういうことなんだろうか。巨大IT企業の割には基本的な部分がダメダメである。

自社製ナビで独自の効率的なルートを組み、荷物には配る順番に番号が割り振られ、それに勤怠の管理、配完に必要な機能が全て統合されているとか、GPSで配完処理した位置を記録して次の配送に役立てるとか、アクセスコードで全員が情報共有できるとか、QRコード一つで全部の荷物の集荷ができるとか、発想自体はすごいのである。YもSも真似しているが、こんなことは実現できていない。

Amazonのエンジニアは凄いのか馬鹿なのかわけがわからない。

FLEXで稼働していた当時はandroidを使っていたのだが、今は訳あってiPhoneを使っている。iPhoneの方が動作が安定しているなんて昔は言われていたから、アプリの使い心地にはちょっと期待していた。だが、

  • 初っ端から地図を拡大しても住宅地図が表示されない。何故か2回再起動すると表示されるようになる。
  • 理由はわからないけれど時々メートルではなくマイルで道案内を始めることがある。しかも2分の1マイルを「1月2日マイル」と読み上げる。再起動すると直る。
  • 置き配の写真をとった後、一呼吸置かないで即座にスワイプするとアプリがフリーズする。再起動すると写真を撮り直すところからやり直しさせられる。
  • 「配達を終了してください」と出て、集荷ができなくなる、あるいは集荷しようとしてスキャンするとアプリが落ちる。これは再起動しても暫く待ってみてもダメで管理者に連絡して荷物を入れてもらうことになる。
  • 集荷してもルートに荷物が反映されず、再スキャンするもスキャン済みと出るが、やはりルートに荷物が反映されない。解決方法はない。
  • 管理者が入れた荷物がいつまで経っても反映されない。ログアウトしたり再起動したりしていると突然反映される。
  • ロッカーに入れる荷物の番号が表示されない。解決方法はない。
  • 配達先を編集すると配完方法が選べなくなる。再起動すると直る。

などバグだらけで、再起動、再起動、再起動。起動にやたら時間がかかるアプリなので、時間がないのにイラつかせてくる。これらは一生直す気がないようである。androidはこんなに酷くなかったぞ?

というわけでGalaxy S24を仕事用に買い増し

私は仕事のために浪費をしてしまう癖がある。会社員時代から何かと仕事を楽にするために私物を持ち込み、業務を効率化していた。上司からは「確かに便利だから今度から用度に購入申請していいよ」と言われるのだけれども、まあ自分が楽になるだけだから金がかかったっていいのである。勝手なことばかりしていると思われることもあれば、工夫して効率を上げていると評価してくれる向きもあったが、会社員としてはやや不正解かもしれない。しかし個人事業主であればやりたい放題である。

そもそも税務調査が来たことはないから、税務署の見解は分からないが、私は外でスマホをいじることはほとんどないし、友達もいないから私用でスマホを使うことは滅多にないと断言できる。高級スマートフォンは宝の持ち腐れです。家では光回線で常時Wi-Fi接続しているから携帯ネットワークは使わない。だから家事按分せず、100%経費にしている。また税金に詳しい公務員の知人が下手に家事按分しない方がよいと助言してくれたこともある。でもこれでは危ない可能性は排除できないので、私用と仕事用でスマートフォンを使い分けるのもいいだろう。

と言い訳をしてandroidに回帰した。

以前はandroidのFLEXアプリはプレイストアには掲載されておらず、野良アプリとしてインストールする必要があったのだが、いつの間にかプレイストア版ができていた。これはいいことである。

バグは皆無とは言えないが、上述したようなiPhoneで起きているバグは確認できていない。ルートの読み上げもandroidの方が違和感がない。だけど目的地に到着しても住宅地図が自動で表示されずやや見にくいのと、目的地の編集がしにくい。総合的にはqi2準拠のandroidをお勧めする。

分かってたけど、コスパ悪いです

最初はナーサリーがやはりつくのだが、自分がFLEXを始めた時のナーサリー1発目の荷量は75個くらいだったと記憶している。今回のナーサリー1発目は120個だった。配り切ったがApple Watchのリングが2周するくらいの運動量になり死ぬかと思った。

あとで知ったがデリプロの方がFLEXより1ブロックの荷量が多いらしい。ナーサリーが1週間程度で外れてからはCXは150前後持たされている。アマフレやったことない人ができる量じゃないだろう。昼飯も食わず時間ギリギリまで坂だろうが階段だろうが猛ダッシュしてなんとか終わらせている。

これで報酬はFLEXの方が高いんだからたまらない。管理体制もFLEXよりデリプロの方が厳しい。管理者もAmazonやSBSの言いなりでプロドライバーのような優しさは持ち合わせていない。待機もなければ、24時間前キャンセルもできない。割り増しもない。デリプロが持ってるエリアが決まっているのか、大体大変なところに行かされる。

報酬は週払いではなく、翌々月末払い。大事なことなのでもう一度言う、翌々月末払いである。数ヶ月報酬が入ってこないから予め貯金しておくべきだ。

FLEXで安定して仕事が取れれば一番いいんだけどなぁ…。まあ驚いたことにDSPと時間差でFLEXドライバーが大勢積み込みしているのを見かける。彼らはどうやってオファーを安定的にとっているのだろうか。同じ顔ぶれである。

ところで、最後にFLEXの仕事をとったのは随分前のことだが、プロドライバーさん達は私のことを覚えていて、速攻でDSPで稼働しているのがバレた。私は真面目に仕事をするたちではあるが、なにかとやらかしていた伝説のドライバーなので、記憶に残っていたのだろう。

プロドライバーさんにも「FLEXで働いていた人がDSPで働くと大概不満を持って辞めていきますよ」と言われてしまった。まあFLEXの待遇を知っていたら、デリプロの待遇に我慢ならないのも分かる。私の場合は事情があって軽貨物の道を選んだので、しがみつくつもりですが。

運転まで監視される

FLEXにはない要素として、Mentorというアプリを業務中に起動させておくことになっている。安全運転をしているかどうか、チェックするアプリだ。急ブレーキや急ハンドルなどの操作をすると点数が下がる。あまり点数を下げすぎるとAmazonから指摘が入る。普通に運転していればそんなに気にする必要はないらしいが、しかし150個以上も持たせておいて、多少無理な運転をするしかないのが分からないのだろうか。運転まで監視するとは非常に厳しい。

シフト制の面倒臭さ

基本的にデリプロたるものシフト制らしい。しかし私の所属する会社の場合、シフトが公開されるのが毎週土曜日で、翌日日曜日から次の土曜日までの1週間分しか組まれない。土曜日の午後になるまで翌日の日曜日が仕事なのか休みなのか分からない、あるいは次にいつ休めるのか分からないという死刑宣告感があり、ドキドキする。

次の土曜日までしか休みがわからないから1ヶ月先の予定が組みにくいどころか、数日先の予定も組みにくい。希望休を出せばいいのだが、下手すると逆に長丁場が組まれてしまうので、体力的に厳しい。私は連休はいらないので、3連勤くらいに抑えたいのだが、FLEXではそうした自由が効いたが、シフト制では他の人の休みの兼ね合いがあるので、なかなかそうもいかない。

病欠した時は浮かせてある代走者を入れてくれるみたいだが、インフルエンザなどが流行した際には代走は足りなくなってしまうだろう。風邪はひけない。

まあ個人事業主たるもの、休みなんてあるようで実際には存在しないのだから、仕方がないけれど。FLEXが自由すぎなのだ。

なおAmazon側の労働時間規制で6連勤以上は一応不可能。稼ぎたい人にとっては稼げる上限が決まっている仕事なので、ヤマトの委託配送でもやった方が儲かるかもしれない。ただし裏技があって、シフトが休みになっている日はFLEXで仕事をとれば計算が別なので時間規制に引っかからない。休みなしで働いている人もいるという。事故を起こすのも時間の問題ですね。

早速指導役にされてしまう

半月後、宅配未経験者がやってきた。私と同じステーションで働くという。それで新人研修をやってほしいと。えっ私半月前に入ったばかりなんですけれども。普通社員がこういうことはやれば良いと思うのだが、人が足りないのだろう。デリプロの助け合いの精神めんどくさい。断れず引き受けた。

まあやることとしては配りきれないようだったら途中で助けに行ってあげることくらいなのですが。一人でやる仕事なので、どんなふうにやっているのか細かいところまで見てあげることができない。

自分がアマフレを始めた頃のあんな苦労やこんな苦労が思い起こされた。この仕事はやはり未経験者には厳しい。参入障壁が低いが故に人は入ってくるのだけれど、入ってからキツくてびっくりすることになる。

幸い、私が研修した人は仕事を続けてくれているので、研修のやり方は不味くはなかったようで、ほっとした。

DSPは人によってルート固定?

最近、私は行き先を固定されてしまったらしい。他にも田舎専門の人とか、住宅地専門の人がいるらしいが、私はマンション群固定である。正直車での移動距離は短縮できるからガソリン代は助かるし、体力的にも団地よりキツくない。でも一件に相当な時間がかかるし、水物や持ち戻りも多いので、精神的には結構負担である。駐禁リスクとの戦いでもある。

マンションの管理人とか警備員はおそらく定年後であろうおっちゃんが暇してることが多い。これが駐車位置とかの関係でウザ絡みしてくるのでいらいらする。ヤマトと佐川、クリーニングの業者、植木の管理業者、ゴミ収集車には特別対応だ。要は黒ナンバーをいじめているわけである。まいった。

どうやってコースが決まるのか詳細が見えてこないが、私の所属する会社はスーテーション内での立ち位置が弱小で、おそらく管理者を出している会社が、自社のドライバーを優遇している。FLEXはもっと平等だった。文句を言えば団地に左遷だろう。がっかりだ。

まとまりませんが

Flexのオファーが取れるならそれが一番いい。でも精神的にはヤマトや佐川の社員に虐げられるよりもDSPの方がいい。そんな感想です。体力的には?2ヶ月半で10キロ痩せてしまいました。走り回っているので、脂肪はもちろん、佐川でつけた筋肉も燃えてしまった。疲れて飯が入っていかない。まだ体力のある年頃だけど、何歳までやってられるかな、そんな感じです。