Windowsで縦書きEPUBを読みたい問題
Windowsの縦書きEPUBビューアは壊滅的です
縦書きの電子書籍が読みたい、ただそれだけなのに、それを実現してくれるソフトがほとんどない。Apple Booksはかなり優秀なのですが、WindowsとAndroidでは厳しい状況にあります。もっとも、なんでKindle以外のアプリで本が読みたいのかは[検閲により削除されました]
でも同じ問題を抱えている人は多いと思うので、検索で引っかかるEPUBリーダーを検証していきましょう。
1.超縦書きビューア
「「正確」 「美麗」 「高速」 な日本語組版表示」をうたうEPUB3対応リーダー。Google検索すると、大概これが最強であるとおすすめされている。
うーんボタンが小さいのでタッチでは使いにくい。表紙もウインドウサイズに引き延ばされて表示されており変な感じだ。
表紙をめくると1ページ目からいきなり崩れて表示される。テキストオンリーならいいのかもしれないが、そんな本は少ない。ダメだこりゃ。
テキストの描画もあまりきれいではないと思うんだけど、どうですか。
あとダウンロードする際に所属とメールアドレスをフォームに入力してダウンロードリンクをもらわなければならないのが面倒くさい。
2.Icecream Ebook Reader 6
こちらはライブラリ機能もあり見かけはモダンでいい感じだ。ただし無料ではない。
本を開くが、30秒くらい待たされる。
またもや崩れる表紙
どこかに縦書き対応と書かれていたが、これは横書きをひっくり返しただけである。フォントも汚い。これで有料ですよ皆さん。
3.ConTenDo ビューア
マイナーな電子書籍ストアの公式ビューアですが…。
ちょっとUIが雑な感じ。すでに期待が持てない。
とりあえず表紙はおkだが、左右と下の余白が黒いのが気になる。
設定で縦書きを適用するも反映されず、横書きで表示される。ハイ次。
4.Adobe Digital Editions
起動に時間がかかるうえ、描画が汚い。Windows7時代を感じるUI。
これも画像の描画はだめですね。
縦書きにするオプションは見つからなかった。なのにページは右から左に進むので、かなり読みにくい。昔はMicrosoft EdgeでEPUBが読めたらしいが、もう廃止されているのと同様、アドビさんもやる気なしか。
5.Epubor Reader
無料版は20冊まで。ライブラリ機能がシンプルすぎる気もする。
画像は引き延ばさないスタイル。時々ページめくりのボタンが効かなくなるので不快。
画像のページだけちっちゃいから違和感がある。
本来題名に緑色がついているのだが、正しく描画されず、全部黒字である。
縦書き表示できてるからこれでもマシな方ではある。でもお金を払って使うレベルの完成度ではない。
6.Kinoppy for Windows
無駄にグラフィカルで重い。
わりにUIはあまりきれいではない。ライブラリとしての機能は充実しているが動作が重すぎる。会員登録してdropboxと連携すれば、本棚のレイアウトが同期されるが、dropboxの無料枠は5GBしかないので、容量が足らない。かといってアップロードしないで使うと本棚の復元は困難。
しかし本の描画は完璧です。
正しい比率の表紙
色や字の向きも正確。
画像のページもきちんと大きく表示
7.Kindle for Android
Windows11から使えるようになりましたね。
しかしまあ重いこと重いこと。
なかなか表示されないし、動作が安定しない。
描画が完璧なのは言わずもがなですが、kindleで読むにはAmazonDriveに必ずアップロードする必要があり、これも5GBが無料枠の上限である。
8.ツバメビューア
ストアアプリの中では唯一縦書きに対応している。
うーんやっぱり表紙がおかしい。
他の点においては及第点か。
いややはり画像は中途半端
9.Bibi
Webブラウザで動くEPUBリーダー
これはサーバーにアップロードするだけでなく、オフラインのまま動作させることも可能。
どいつもこいつも表紙の比率がおかしいな
読み込みは遅いが、一回読み込んでしまえば、描画は非常に軽く正確。直接文章を選択してコピーできる。写経がはかどるかもしれない。
ライブラリ機能は一切ないので、エクスプローラーでサムネイルを表示させて管理したいところ、調べたらありました。EPUBのサムネイルを表示できるソフトが。
しかしサムネイルが表示されない本もあり、中途半端である。表示される本とされない本で何が違うのかはわからん。
10.Flow
こちらもPWAとしてWEBブラウザで動作し、アップロードの必要はない。比較的新しく、まだ開発途上のようである。
ある程度のライブラリ機能はあるが、分類はできない。
表紙の比率はやや変。
マーカーを引いたり、検索したり、コピーしたりできる。描画も完璧である。スクロールか矢印キーでのページめくりとなり、クリックでページ遷移しないので、操作感にはちょっと癖がある。
まとめ
まともに使えるのはKinoppy、Kindleだけれども、実質5GBの制限がある。画像主体の本でなければツバメビューアが軽くてきれいで扱いやすい。機能は限定的だがWEBで動作するものも案外使い勝手は良かった。